多発、というのは単発に対する言葉として、要するにエンジンがいっぱいついてますよ、ということです。
今訓練しているC90Aという飛行機は双発機です。エンジンが二つ、ということです。
僕らが宮崎課程終了時にもらった(実際には卒業後にいただくことになりますが)事業用操縦士免許は単発の飛行機のみにしか乗ることが出来ません。そこで、多発限定という資格を取るのがこの仙台多発課程です。
といっても、単発と双発、基本はなーんも変わりません。車で言えば、トラックと軽自動車くらいの違いでしょうか。
ところが双発と単発で決定的な違いがあって、それは「片発不作動」時です。一個のエンジン使えませーんな状況に陥った時ということです。具体的にはエンジンが火を噴いたー!!とか、そういう状況ですね。
すると、当然エンジンは機軸に左右対称についているので、大きくどちらかにクルンっといってしまいそうになるんです。車で言えば、アクセルふかしたのになぜか右輪のみしかまわらなかったというイメージでしょうか。
それをラダーと呼ばれる、飛行機の後ろの方に垂直についている板みたいなもので制御するんです。これが結構大変!もちろん、パワーをいっぱい使う(アクセルをいっぱいふかす)とそれだけいっぱいラダーが必要ですし、飛行機を傾けるのにも若干影響があります。
とはいえ、単発飛行機でエンジンが止まったら、もうグライダーになるしかないわけで、それよりはよっぽど安全性は向上するわけです。
と、いうわけで今は片発不作動訓練ばっかりやってます。あと5時間弱で試験です。頑張るぞ!